平成18年度受賞者

【功 績 賞】
受 賞 者:小島克之,中森伸行
あなたは永年にわたり医用画像情報学の発展および本学会の発展のために多大に貢献しその功績は誠に顕著でありました.よってここにその功績を称え感謝の意を表すとともに功績賞を贈呈いたします.
平成十九年六月二日
医用画像情報学会
会長 藤田広志

【内田論文賞】
受 賞 者:受賞論文著者一同
あなたが会誌第二三巻二号に発表した「1枚の2次元眼底画像を用いた3次元眼底画像の構築」に関する論文は本学会において医用画像情報学の進展に貢献する優秀な論文と認められました.よってここに内田論文賞を贈呈いたします.
平成十九年六月二日
医用画像情報学会
会長 藤田広志
内田論文賞・受賞論文:
著   者:中川俊明,林佳典,畑中裕司,青山陽,水草豊,藤田明宏,加古川正勝,原武史,藤田広志,山本哲也
表   題:1枚の2次元眼底画像を用いた3次元眼底画像の構築
巻 号 頁:第23巻2号85-90頁
眼底写真による検査は,健康診断における重要な項目として近年に位置づけ られており,その検査数は増加傾向にある.眼底写真の診断は,眼底構造の理解が必要であり,専門医は その知識に基づいて血管の走行などから病変の有無や病気の状態を理解するが,その結果を 患者へ説明する場合には,眼底の構造から説明する必要があ り,視神経乳頭部分の陥凹部の説明が難し場合もあった.この論文では,検査で撮影された1枚の画像を眼底 の3次元構造に射影することによって,患者説明用の3次元画像を作成し,容易な理解を促 す手法を提案 している.1枚からの3次元再構成であるため,その限界はあるものの,説明用の画像として十分に臨床上有益な画像であるといえ,また,コ ンピュータ支援診断における患者説明用 画像作成という新しい分野の実例を示したといえるため,内田論文賞に推薦する.

【金森奨励賞】
受 賞 者:近藤雅敏,篠原範充,原武史,中川俊明,周向栄
あなたが会誌第二二巻二号に発表した「濃度勾配ベクトル解析を用いた模擬石灰化像の自動画質評価法」に関する論文は本学会において医用画像情報学の進展に貢献する優秀な論文と認められました.よってここに若手会員に贈る金森奨励賞を贈呈いたします.
平成十九年六月二日
医用画像情報学会
会長 藤田広志
金森奨励賞・受賞論文:
著   者:近藤雅敏,篠原範充,原武史,石栗一男,堀田勝平,
中川俊明,周向栄,藤田広志
表   題:濃度勾配ベクトル解析を用いた模擬石灰化像の自動画質評価法
巻 号 頁:第22巻2号141-152頁
本論文は,乳がん検診で有用なマンモグラフィの品質管理のための評価法を扱ったものである.著者たちは今までに報告されてきたマンモグラフィの品質管理の評価法を検討し,それらの手法の問題点から,新しい評価法を提案している.提案手法では,今まで評価されてきた石灰化像のコントラストに加え,像の形状特徴であるサイズも考慮している.著者たちは,提案手法に対し,十分に吟味され設計された手順に従って実験を行い,提案した自動評価法の精度および再現性を検証し,提案手法の有効性を示している.論文の内容,筆頭著者が大学院研究科の学生であることを考慮すると,金森奨励賞にふさわしい研究である.以上のことから,今後の著者の一層の活躍を期待し,金森奨励賞の候補に推薦いたします.

投稿者 lee : 2007年06月05日 21:54