知能イメージ情報分野 特別セミナーのお知らせ


日時: 平成17年4月4日(月) 14:00 〜 16:00
場所: 医学部8階多目的室
演者: 白石順二 先生
 (シカゴ大学放射線科カートロスマン放射線像研究所)
演題: コンピュータ支援診断研究とそのROC解析による評価
講演要旨:

コンピュータ支援診断(CAD)では,コンピュータで解析または処理した画像およびデータを,医師に「第2の意見」として提供し,医師が画像を診断する場合の意思判断決定を支援する.そのため,CAD研究では,病変または異常所見をコンピュータが検出するというシステムの開発に加えて,そのCADシステムから得られた情報を医師が診断にどのように活用するか,という点が重要になる.ROC(Receiver Operating Characteristic:受信者受動特性)解析は,臨床画像の診断能を評価する手段として,非常に幅広い分野で利用されており,CADシステムの性能を評価やCADシステムを利用した場合の医師の診断能の向上の評価にも多く用いられている.一般に,ROC解析では,実験により得られたROC曲線の面積下の面積AZを診断能の指標として用い,統計的な有意差検定もAZについて行われる.しかしながら,不十分な実験計画によるROC解析では,試料や観察者の選択,または実験方法によって,実験結果に大きな変動が生じたり,バイアスが存在するため,実験から得られたAZをそのまま使用することには,注意が必要である.この講演では,最初にCAD研究の基本的な進め方について述べた後,ROC解析の基礎と,ROC解析が影響を受けるさまざまな因子を解説した上で,実際にシカゴ大学で過去に行われてきたCAD研究とROC実験を例に挙げて,CAD研究とそのROC解析の評価について述べる.


多数の参加をお待ちしております.


問い合わせ先: 再生医科学専攻・知能イメージ情報分野
藤田広志 (fujita@fjt.info.gifu-u.ac.jp,内線6512)



戻る