ネットワークとCAD

  われわれが行っている研究分野のなかでも, 特に乳癌に関する研究は近年の乳房疾患の増加傾向に 比例してその重要性が大きくなりつつある. 現在では,乳癌の集団検診の大幅増加にともない, 診断医の負担を軽減することを目的とした診断支援 システムの開発が要望されている.そのような状況の 中で、「インターネット上で診断医が手元にある コンピュータからわれわれの研究室にある支援システムに 接続し,患者の乳房画像や病状経過などを入力すれば いつでも容易に乳癌の位置情報や危険度などの情報を 入手することができる」といった使い方ができれは, 診断医の見落としや思いこみによる誤認を防ぐことが できる点で有効であると思われる.現在では,乳癌診断支援 システム自体の開発は実用化の域にまで達しているが, それをいかすためのネットワークシステムの構築は, ハード・ソフト両面で大幅に遅れており,その改善が 急務となっている.



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